Tallink & Silja Line

バルト海クルーズ
タリンクシリアライン

ヘルシンキ・オリンピアターミナル〈Olympia Terminal〉から出港する豪華客船タリンクシリアライン〈Tallink & Silja Line〉。世界遺産スオメンリンナ島〈Suomenlinna〉が浮かぶクスターンミエッカ海峡を抜け、幾千もの島々からなるオーランド諸島を進み、スカンジナビア半島のストックホルム・バッタムン港〈Vartahamnen〉へ向かいます。
アーキペラゴが織りなす美しい景色と、交響曲のように優雅なひととき。
シリアラインでゆく壮大なバルト海クルーズ。
北欧の旅は、フィンランドからスウェーデンへと続きます。

2013 Photo & Text_Scandinavian fika.

Tallink & Silja Line

バルト海の真珠

「バルト海の2粒の真珠」とうたわれる美しい首都、フィンランド・ヘルシンキとスウェーデン・ストックホルムを結ぶゴールデンルートを毎日運航するタリンク・シリアライン〈Tallink & Silja Line〉。シリア・セレナーデ号〈Silja Serenade〉とシリア・シンフォニー号〈Silja Symphony〉の2隻の姉妹船は、全長203m、総トン数58,376トンの豪華客船。
世界で最も美しいアーキペラゴ〈群島〉の景色の中を優雅にすすむ、壮大なバルト海クルーズ。冬は氷の浮かぶ島々の間を縫うようにすすみ、ダイナミックで感動的な体験が待っています……もう、乗るしかない。どうしても気持ちが抑え切れません。北欧のホテルは高いし、航空券と宿泊費を考えたら、動くリゾートホテルの船旅もとても魅力的。
16〜17時間かけて海を渡るシリアライン。発着の港、ヘルシンキ・オリンピアターミナル〈Helsinki Olympia Terminal〉とストックホルム・バッタムン港〈Stockholm Vartahamnen〉は、どちらも夕方17時に出発して、翌朝10時ごろ目的地に到着します。 シリアラインのロゴはアザラシですが、なんと公式キャラクターはムーミン!夢の豪華客船の乗船口では、ムーミンとミーが私たちをあたたかく出迎えてくれました。

ヘルシンキ中央駅から市内南東部のオリンピアターミナルへは 2番・3番トラムでアクセス。ストックホルム市内北東部のバッタムン港へはタクシー(約20分)を利用しましょう。

プロムナード

12階あるシリア・セレナーデ号の船内に入ると、そこは7階のメインデッキ。全長142m、高さ最大18mの吹き抜けのプロムナードが広がっています。プロムナードは、ショッピング・レストランアーケードとなっていて、いつも賑やか。ここではショーやパフォーマンスも開催されるそうです。ファッションやトレンドショップ、レストランやカフェ、パブやナイトクラブ、子供が遊べるチルドレン・アクティビティ・センターもあり、免税店へも行けます。
上に見えるブルーの窓のようなものは、「プロムナード」というクラスのキャビン(客室)。キャビンはA〜Cクラス、プロムナード、デラックス、コモドアなどがあり、ベットの数や窓が海側かどうかで料金が変わります。Bクラスに宿泊しましたが、トイレもシャワーもあり、揺れもほとんど感じなくて快適でした。

シリアラインは国際航路なので、船内でのショッピングはすべて免税です。通貨はユーロ(€)とスウェーデン・クローナ(SEK)の2種類が表示されています。船内の免税店は空港より品揃えは少ないですが、フィンランドとスウェーデンでは通貨が違うため、余ったユーロやクローナでおみやげを買って、ここで使い切っちゃうのも賢いかもしれません。

アーキペラゴ

見渡す限りの海と幾千もの島々、アーキペラゴ〈群島〉が織りなす美しい景色。フィンランドとスウェーデンを結ぶバルト海のボスニア湾入り口には、6500を超える島々からなるオーランド諸島〈Åland〉があります。ヘルシンキを出港したシリアラインは、オーランド諸島の島々を抜けるゴールデンルートで、ストックホルムへ向かいます。

窓側の席に座って、アーキペラゴを眺めながらのビュッフェディナー。サーモンやミートボールなどのお馴染みの北欧料理が並び、ワインやビールなどアルコールもフリー。でも、お酒が弱いので、ずっと食べてました。ここですごくはまったのが、葉っぱのようなパイ「カレリアパイ」。何度食べても中に何が入っているのかわからなかったけど、このフィンランド北東部の伝統食は、ライ麦の生地にミルクで炊いたライスを挟んで焼いたパイなのだとか。船酔いするかもしれないし、食べ過ぎに注意!と心していたのですが、この不思議な味のパイにすっかりやられてしまいました。冷凍品をおみやげで買って帰ろうか迷ったくらい。
ちなみに、船酔いはまったくしませんでした。バルト海は穏やかな海なので、クルーズ船の中では揺れていることも気がつかないくらい。でも、海が荒れることもあるし、船酔いの不安のある人は酔い止め薬をお忘れなく。
ディナーのあと、夜デッキへ出たら、アーキペラゴが夕焼けに染まっていました。美しい、この景色が見たかったのです。

バルト海に沈む夕日

白夜のつづく北欧の夏。6月は夜22時を過ぎると、少しづつ穏やかな海に日が沈んでゆきます。赤く染まるバルト海の日の出と日の入は、シリアラインクルーズのハイライトともいえるロマンティックなシーン。12階の展望デッキで、海に日が落ちるまで、夢中でカメラのシャッターを切っていました。デッキは風で飛ばされそうなくらい強風で、本当に寒かったのですが、それでも「もう少しここにいたい」と思えるほど美しい光景でした。

展望デッキがある12階には、冷えた体を温めてくれるサウナやスパがあり、家族で楽しめるプールや子供用のウォータースライダーもあります。サウナやスパは利用しませんでしたが、北欧のホテルはお風呂がないところも多いので、ジャグジーバスでリラックスして、長旅の疲れを癒すのも良いかも。

朝4時になると朝日が昇ります。朝焼けや朝もやの中のバルト海も素晴らしかった。いちばん感動的だったのは、朝の澄み切った空と海と水平線。波のほとんどないバルト海は朝日できらめき、どこまでも突き抜けるように青く、静かで、息をのむような美しさでした。

スウェーデンの虹

スカンジナビア半島を近づき、スウェーデンの海岸が見えてくると、赤い木の家の上に虹が架かっていました。2度訪れたスウェーデンが、旅の幸運を願って出迎えてくれているようで、嬉しくなりました。


フィンランドとスウェーデンでは時差が1時間あります。フィンランドからスウェーデンへ向かう船旅の間に、時計の針を1時間進めておきましょう。スウェーデンからフィンランドへ行く場合は、時計の針を1時間戻しておきましょう。
(※発着時間は各都市の時間になります) 
タリンクシリアラインのバルト海クルーズは、ヘルシンキ〜ストックホルムの便だけでなく、フィンランドの古都トゥルク〈Turku〉や、バルト三国を結ぶ船もあります。ヘルシンキから2時間で行ける人気のエストニアのタリン〈Tallin〉や、ストックホルムからラトビアのリガ〈Riga〉を結ぶ便も出ています。

ヴァイキングライン

シリアラインと並ぶ、バルト海クルーズの豪華客船ヴァイキングライン〈Viking Line〉。スウェーデン・ストックホルムを結ぶ便だけでなく、フィンランドのトゥルクや、エストニアのタリンへ行く船もあります。
サイトやガイドブックを調べても、シリアラインに比べて圧倒的に情報が少なかった謎のヴァイキングライン。気になったので北欧に詳しい方に聞いてみたら、なんとシリアラインと遜色ない豪華客船なのだとか!船内のサービスや施設、客室に大きな差はなく、レストランやカフェ、ナイトクラブやバー、スパやプール、免税店もあり、素晴らしいバルト海クルーズを楽しめるそう。そしてなんといっても、ヴァイキングライン最大の魅力は料金!シリアラインのエコノミークラスの客室料金で、ヴァイキングラインのデラックスクラスに泊まれるという話。北欧は物価が高いので、旅費をできるだけ安く上げたいというバックパッカーには、寝ながら移動ができるヴァイキングラインのエコノミークラスがおすすめなのだとか。
シリアラインは船が新しくて、ビュッフが豪華なところが魅力的。でも、バルト海クルーズを優雅に楽しむのなら、ヴァイキングラインの船旅も良いかもしれません。

Tallink & Silja Line

Helsinki|Finland

タリンク・シリアライン

アクセス
スウェーデン・ストックホルム便の港
ヘルシンキ・オリンピアターミナル〈Helsinki Olympia Terminal〉へは、
ヘルシンキ中央駅から
2番・3番トラムに乗って
〈Olympiaterminaali〉駅で下車。

Tallink & Silja Line
www.tallinksilja.com


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