Denmark Trip 04 5/7

アルネ・ヤコブセンが描いた「未来の家」

北欧デザインの巨匠、デンマークデザインの父とも呼ばれる、建築家兼デザイナーのアルネ・ヤコブセン(Arne Jacobsen)。 トータルデザインを手がけたSASロイヤルホテルほか、20世紀の新しいのライフスタイルを提案した「ベルビュー・ビーチ」の一大リゾートプロジェクトに着手。監視塔やシアター&レストラン、ベラヴィスタ集合住宅など、白く輝くモダンな建築群を世に生み出し、人々の心を躍らせました。 オーフス市庁舎の建設では、当時無名だった助手のハンス・ウェグナーが、ものづくりに対して妥協を許すことなく突き進むヤコブセンの姿に影響を受けたそうです。
「生まれ変わったら、庭師になりたい」と口にしていたヤコブセン。植物が描く自然のフォルムに惚れ込み、「この世でいちばん美しい植物」といってサボテンを愛したとか。
デンマーク「建築フォーラム」のコンペで、若き日のヤコブセンが描いた「未来の家」は、SF小説から飛び出したようなセンセーショナルな円の形をしていました。人類の理想の家を、何にも縛られずデザインする……もしかしたらヤコブセンは、時代を超えた、「未来の家」をずっと追い求めていたのかもしれません。