Denmark Trip 12 2/7

中国から来た椅子

「自分はデザイナーである前に、家具職人である」と語ったハンス・J・ウェグナー(Hans Jørgensen Wegner)。彼が30代の時につくったチャイニーズ・チェア(Chinese Chair)は、中国の明代の椅子「クワン・イ」をリデザインしたもの。「古代はわれわれよりも、もっとモダーンである」 デンマーク家具デザインの父、コーア・クリント(Kaare Klint)の言葉に習い、ウェグナーは伝統的な家具の良い点を見直し、現代の生活にマッチするように、機能的に、シンプルに、木を素材とする椅子をデザインしてきました。プロポーションの美しさ、掛け心地の良さで最高傑作とされるザ・チェア(The Chair)は、チャイニーズ・チェアをルーツにつくられ、その後、Yチェア(Y-Chair)へとカタチを変えていきました。ウェグナーの椅子は素晴らしく高価だけれど、決して贅沢な芸術品ではなく、日用工芸品として人々の暮らしに溶け込み、長く愛されています。彼の椅子が、日本の家具に良く合うのも、そのルーツがアジアにあるからかもしれません。