Porvoo 2
ルーネベリタルト
ポルヴォーの旅 - 後編 -
フィンランドに6つある中世の街の中で、トゥルク 〈Turku〉に次ぐ第2の古都 ポルヴォー〈Porvoo〉
中世の面影を残す素朴で愛らしい石畳の旧市街と赤い木造の倉庫群。丘の上にそびえる大聖堂。フィンランドの国家を作詞した国民的詩人、 J.L. ルーネベリ〈Johan Ludvig Runeberg〉の家があります。
古都めぐりと、ルーネベリタルトの甘い誘惑。ポルヴォーの旅はパステル色。
2015 Photo & Text_Scandinavian fika.

Porvoo 2
カフェ・ヘルミの ルーネベリタルト
ポルヴォー出身の国民的詩人 J.L. ルーネベリ〈Johan Ludvig Runeberg〉。2月5日の誕生日はルーネベリの日〈Runebergin päivä〉と呼ばれ、毎年この季節になるとフィンランドの国民的スイーツ ルーネベリタルト〈Runebergintorttu〉が登場します。甘いものが大好きなルーネベリのために、奥さんが余りもののジンジャークッキーをくだいて作ったカップケーキに、ラズベリージャムをのせたのものがじまりだとか。
ポルヴォーではルーネベリタルトを1年中食べられるお店がいくつもあります。中でもいちばんおいしいと評判の人気店、カフェ・ヘルミ〈Tee- ja kahvihuone Helmi〉へ!
パステルイエローの可愛いカフェの前ではバイオリンとクラシックギターの演奏がはじまっていて、軽やかな音色に心弾みます。古いお屋敷のような店内にはいろんな種類のケーキが並んでいましたが、迷わずルーネベリタルトを注文!満開のライラックが香る、ガーデンテラスでいただきます。
ポルヴォーで食べる、はじめてのルーネベリタルト。しっとりとした生地にシナモンやカルダモンのスパイス、粒つぶのアーモンド、ほんのりラム酒と甘ずっぱいラズベリージャム‥‥お、おいしい!! 素朴だけど、恋しくなる味。ルーネベリが愛したポルヴォーの街のように、やさしい甘さが口の中にいっぱいに広がりました。



J.L. ルーネベリの家
フィンランドの国家『我が祖国〈Vårt land〉』を作詞した国民的詩人、ヨハン・ルードヴィッヒ・ルーネベリ〈Johan Ludvig Runeberg〉。ポルヴォーで生まれ育ったルーネベリは、人生のほとんどの時間を、ポルヴォーの美しい自然の中で過ごしたといいます。野原や水辺を歩いたり、鳥やキツネのハンティングをしたり、島を巡ったり。冬になると、ルーネベリは心に刻んだすべての物語を書き留めたそうです。
1877年まで家族と暮らしていた J.L.ルーネベリの家〈J.L. Runeberg's Home〉は、ポルヴォーの新市街に今も残っています。パステルオレンジのルーネベリの邸宅は現在は博物館となっていて、ポルヴォーの19世紀の生活を垣間見ることができます。フレデリカ・ルーネベリ夫人がルーネベリタルトをつくっていた小さなキッチンもありました。





ヘルシンキからポルヴォーへ行くにはバスが便利ですが、およそ100年前に造られた蒸気船 J.L.ルーネベリ号〈m/s J.L. Runeberg〉で海から行くこともできます。バスは1時間、船だと4時間かかりますが、海のクルーズを楽しみながらゆくポルヴォーの旅も魅力的。船から見えるポルヴォーの美しい自然こそが、詩人ルーネベリのインスピレーションの源だったのです 。

