KLAUS K & Cafe Ekberg

クラウス・コーと
カフェ・エクベリ

フィンランドの民族叙事詩「カレワラ」に登場する自然や物語からインスピレーションを受けてつくられたフィンランド初のデザインホテル、KLAUS K〈クラウス・コー〉。
KLAUS K〈クラウス・コー〉からブレバルディ通り〈Bulevardi〉を少し歩けば、1852年創業のヘルシンキ最古のカフェ、カフェ・エクベリ〈Cafe Ekberg〉が見えてきます。
シナモンロールの甘い香りに誘われて。

2015 Photo & Text_Scandinavian fika.

KLAUS K & Cafe Ekberg

クラウスK とカレワラ

ずっと憧れだったフィンランド初のデザインホテル、クラウス・コー〈KLAUS K〉。「フィンランドの伝統とモダンデザインの融合」をコンセプトに、フィンランドの民族叙事詩「カレワラ」に登場する自然や物語からインスピレーションを受けて、ホテルの内装や客室がデザインされているそう。
「カレワラ」とはカレリア地方で伝承されてきた神話や英雄の一代記などをまとめた民族叙事詩で、フィンランドの作曲家ジャン・シベリウス〈Jean Sibelius〉も、カレワラに影響を受けた音楽をたくさん残しています。 レセプションの繭の卵のようなオブジェ。白い花飾りのような艶やかなカウンター。レストランの白樺の装飾や天井の鏡。木や波、自然をモチーフしたデザインの細部にも「カレワラ」の世界があらわれているよう。
「カレワラ」の物語をまったく知らなくても、純粋にデザインホテルの内装やインテリアを楽しめます。壁やテキスタイルの赤が印象的な客室は、スタイリッシュでエキゾチック。ホテルにはレストランとバー、ナイトクラブがあって、宿泊客はサウナも無料で使えるみたい。北欧デザインに興味があるなら、ぜひ一度泊まってみて!

(※ホテルの名前は「クラウス・コー」と読みますが、ガイドブックでは「クラウス・クルキ」と掲載されているものもあります)

KLAUS K

おいしい朝

ヘルシンキのデザインホテル、クラウスKへは中央駅から3番トラムに乗って2駅。エロッタヤ〈Erottaja〉駅で降りたら、目の前にホテルの入り口が見えます。ヘルシンキ最大のショッピングストリート、エスプラナーディ通り〈Esplanadi〉までは歩いてすぐ。アクセスも良いし、クラウスKからヒエタラハティ広場〈Hietalahti〉まで伸びる閑静なブレバルディ通り〈Bulevardi〉は雰囲気が素敵。グリーンのトラムも絵になります。
ホテル滞在で楽しみなのは、何といっても朝食!北欧のモーニングビュッフェはどのホテルも同じようなメニューですが、クラウスKの朝食はすっごくおいしかった!パンやたまご、チーズ、ハム、じゃがいも、野菜にくだもの、コーヒーやヨーグルト、シリアルまで。メニューは同じでも、食材一つ一つがとてもおいしい。 朝はできるだけ早く起きて、混み合わないうちに良い席に座ります。そして心ゆくまで、朝食をもりもり食べます。朝のひとときは、とても贅沢なもの。1日の始まりは何より大事にしなくては。おいしい朝が、1日の元気をくれるのです。

Cafe Ekberg

カフェ・エクベリ

クラウスK ホテルからブレバルディ通り〈Bulevardi〉を南西に歩くこと数分。1852年創業のヘルシンキ最古のカフェ、カフェ・エクベリ〈Cafe Ekberg〉があります。
クラシックな雰囲気の店内にはカフェとベーカリーがあって、人気のモーニングビュッフェを目当てに朝から人でいっぱいです。エクベリは、ケーキやペストリーも魅力的。木漏れ日を浴びたテラスやカフェの中では、創業から愛され続けているフィンランド風ミルフィーユ「ナポレオン」を味わう人たちの姿が。
私はカフェのとなりのベーカリーでシナモンロールを買って、10時のおやつにエスプラナーディ公園で食べました。フィンランドのシナモンロールはパンのようにふんわりしたものが多いけど、エクベリのはカリッと香ばしくて、カルダモンの風味が効いて美味しかった!北欧の浅煎りコーヒーにもよく合います。
創業から160年以上ものあいだ受け継がれてきた伝統のパン種をつかった、エクベリのパン。酸味の強いライ麦パンが、フィンランドの味。

シナモンロールをめぐる旅

香ばしい匂いに誘われて、フィンランドでシナモンロールめぐり。朝から晩まで、シナモンロール食べ歩きです。
シナモンロールのことはフィンランド語で、コルヴァプースティ〈Korvapuusti〉。映画『かもめ食堂』でも出てきた、うずまき型のかわいいフィンランド流シナモンロールは、コルヴァプースティ=「つぶれた耳」と言う意味。フィンランド語で甘い菓子パンを意味する、プッラ〈Pulla〉と呼ばれることもあります。 北欧のシナモンロールは、粗挽きのカルダモンがピリリと効いてスパイシー。強力粉とパールシュガーが決め手です。
シナモンロール発祥はお隣のスウェーデン。この日買ったカフェ・エクベリのシナモンロールは、なぜかスウェーデンのねじり編みの成形でしたが、いつもは伝統的なつぶれた耳のカタチのコルヴァプースティ。
『かもめ食堂』のカハヴィラ・スオミ〈Kahvila Suomi〉(※現在はレストラン KAMOME)のシナモンロールはやっぱり外せないし、カフェ・エスプラナーディ〈Cafe Esplanad〉の巨大なシナモンロールも食べてみたい! エロマンガ〈Eromanga〉、カフェ・レガッタ〈Cafe Regatta〉カフェ・ホピア〈Kahvila Hopia〉のシナモンロールも絶品というから、シナモンロールをめぐる旅は何日あっても足りません!

Cafe Ekberg

Helsinki|Finland

カフェ・エクベリ

アクセス
エスプラナーディ通り〈Esplanadi〉から
南西へ徒歩数分で
クラウス コー〈KKLAUS K〉。
さらにブレバルディ通り〈Bulevardi〉を
南西へ徒歩約5分で
カフェ・エクベリ。

Cafe Ekberg
www.ekberg.fi


Kaivopuisto

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