ラブラドールとクリスマスローズ|犬の手作りごはんと、クリスマスローズの庭と、ほのぼの日より|ラブラドール手作りご飯レシピ|Labrador and Christmas rose|北欧フィーカ

イングマル
13歳~14歳
300株以上あるだろうか、毎年増えたり消えたり、あるいは人にあげたり間引きしたりしながらも、わが家のクリスマスローズは年々進化しているはず。ダブルや珍種も徐々に増えているし、大好きなニゲルもこぼれ種を大事に育てている。なぁ~んて偉そうなこと言ってるけど、時々気持ちがザワザワして真面目に出来ないこともあったりする。しぶしぶ重い腰を上げて庭仕事に取り掛かると、いつの間にか夢中になってザワザワが消えてたりはするんだけど。
たとえばターシャ・テューダーの庭がズゴイとするなら、それは庭がズゴイのではなく、毎日毎日繰り返す日々の積み重ねこそがズゴイのだと思う。今やる作業は明日のことで、明日は…1年後に…。常に今日の一日を怠らず、昨日の続きを積み重ねることのできた人だから、結果あの庭が。
宅配便の人に「今日はワンちゃん居ないんですか?」と聞かれ「ぐっすり眠っちゃってて…、もう老犬だから人が来たのも気付かないみたい」って言ったら、ウロウロと玄関に出て来た。
数日前も郵便屋さんに同じことを聞かれた。わが家を訪れるお客さん皆の中に、イングマルが大はしゃぎして“おもてなし”した記憶が刻まれている。
朝とかにコロンとウンチが床に転がっていることが、最近ちょくちょくある。イングマルが意識しないうちに、歩きながら出てしまうみたい。硬くてコロンだからまだいいけど。「私そんなの知らないよ」とでも言うように、コロンの場所を避けてて通る。犬も猫も必ず避けるけど、自分のでも嫌なのかなぁ。
立っていると後ろ足がズズーッと倒れ込むこともある。かなり足腰が弱ってきた。骨を活性化させるサプリメントを飲ませることになった。しばらく続けて飲んだら多少いつもより活発な気がする。朝起きると部屋の中を駆けた。でも油断して調子に乗ってると、後でガクッとくるかも。
スウェーデン旅行の土産に貰ったダーナラホース(木彫りの馬)で有名なダーナラ地方の毛糸で、久しぶりにセーターでも編もうかと心が動いた。ただし一色でセーターを編める量は無い。赤系、ピンク系、紺系、紫系の4色で、小物しか編めない中途半端な量だけど、どれもが同系のグラデーションになっているから全色つかってアットランダムに編んでいった。けっこうイケテル…と自画自賛。
私の足もとでイングマルが毛糸を足に絡めちゃってぐちゃぐちゃだ、やれやれ。
もしもここにカムパネルラがいたら、イングマルのことをちょっと小バカにして、Yチェアの上から見下ろしていたはず。でもそうであるなら、私を含めた3匹の親子が戯れ合ってるようにも見えるんだろう。
遠くの雑木林が紅葉し、稲の刈り取られた後の田んぼではカラスやスズメが夕陽に照らされ、こぼれた籾米を食べている。もっと寒くなるとサギも来る。こんなのどかな所をイングマルが元気だった頃は一時間くらい散歩した。気を許すと先に行こうとしてリードをグイグイ引っ張るから「駄目!」と注意すると、私の顔色を伺いながらシッポを振っていた。
それが今はゆっくりゆっくり歩いて20分くらい。でもやっとここまで歩けるようになったんだ、やっとね。幼い頃から知ってる田んぼの中のこの一本道の、風、匂い、音……また一緒に感じることができる。「がんばれ!」至福のときだ。