
メトロに乗って、ロードマンスガータン(Rådmansgatan)駅を出ると、天文台のある小高い丘の公園が広がり、オレンジ色の丸い筒のカタチをした建物が見えてきます。
エジプトの門のような入口の細い階段を上がると、北欧雑誌を広げるたびにいつもときめいていた、あの壮大な本のパノラマが!
ストックホルム市立図書館(Stockholms Stadsbibliotek)を設計したのは、モダン建築の巨匠エリック・グンナール・アスプルンド(Erik Gunnar Asplund)。
北欧にモダニズムをもたらしたといわれる、アスプルンドのデザインに酔いしれました。
□写真左/ 市立図書館の階段を上ると、黄金色に輝く本の世界が!
ストックホルム市立図書館(Stockholms Stadsbibliotek)は、オレンジ色の円形ホールと周りを囲むキューブ形のフロアでできていて、シルエットがユニークで愛着がわきます。世界遺産の「森の墓地」には行けなかったので、どうしてもアスプルンドの建築物を見たかった! スヴェア通りから公園の池を通って、エントランスの階段をのぼると……感動。素晴らしすぎます。こんなところで本を読み、何か学べたらどんなに幸せだろう。 みなさん、本物の図書館は北欧にあります!
円形ホールの東西南北には、専門書の部屋へとつながる入口があります。勉強部屋にはアスプルンドがデザインした椅子やアートがあり、ここでみんな読書にふけります。うらやましい!奥には「ムーミン」など、童話がいっぱいのこども部屋も。白いガチョウにのった小さな男の子の飾りを見つけ、スタッフに「あれは、ニルス?」と訪ねると「Ja!(そうよ!)」と微笑んでくれました。小さいころ、大好きだったスウェーデンの童話「二ルスのふしぎな旅」は、今も自分にとって大切な本です。
市立図書館がある丘の上には天文台があって、ストックホルムの街を一望できます。芝の上で学生たちが寝転びながら勉強していたり、池の水に素足をひたして涼んでいたり、図書館の中だけでなく、公園は市民の憩いの広場になっています。
市立図書館へは地下鉄のグリーンラインに乗ってウーデンプラーン(Odenplan)駅で下車、歩いてすぐ。オデン通り沿いの裏口からも入館できるとか。このメインストリートはお店も多く、近くにはアンティークショップが並ぶウップランズ通り(Upplandsgatan)があります。北欧ヴィンテージが豊富なバッカス・アンティーク(Bacchus Antik)も歩いていけます。
出会いとは不思議なもので、「北欧フィーカ」のサイトをつくったことがきっかけで、北欧在住の日本人の方に、旅のあいだとても良くしていただきました。
2013年の夏の旅では、ストックホルム在住の dekor(デコール) の明知憲威さん・明知直子さんご夫妻に、スウェーデンの伝統料理をごちそうになりました。ウーデンプラーン駅からすぐの Tranan というお店。ここのスウェーデンミートボールが本当に美味しかった!お二人があたたかく迎えてくれたことや、キャンドルの灯りだけで食事をしたのも初めてだったので、すごく感激しました。ナオさん、ノリさん、ありがとう!Tack så mycket!
(※ Tranan はカフェ(写真)とレストランがあります。カフェ横の入口からレストランへ)