北欧フィーカ|スウェーデン・ストックホルムの旅|スウェーデンのフリマ「ロッピス」へ行こう!|Scandinavian fika.

デンマーク・スウェーデン・フィンランド、北欧デザインの旅。

スウェーデンのフリマ「ロッピス」へ行こう!

セルゲル広場(Sergels Torg)から北にのびるセルゲルガータン通り(Sergelgatan)を通って、ウィークデイは青空市場でにぎわうヒョートリエット広場(Hötorget)へ。ノーベル賞授賞式が行われるコンサートホール(Konserthuset)前の広場では、毎週日曜日に「蚤の市」が開かれます。
リンドベリのベルサやアダム。リサ・ラーソンの小さな動物園や、マリアンヌ・ウエストマンのピクニック。エリック・ホグランのガラスベースに、シグネ・ペーションのスパイスポット。アンティーク家具から、木彫りのダーラヘストまで。掘り出しものの「北欧ヴィンテージ」がざっくざく!

スウェーデンのフリマ、Loppis(ロッピス)へ行こう!

 

□写真左/ 器の影からひょっこり顔を出す青い鳥は、陶器製の水笛。ニッツショーという土地の焼きもの。

Loppis in Hötorget

ヒョートリエットのロッピス!

今回のストックホルムの旅の楽しみひとつは、毎週日曜日に開催されているスウェーデンのロッピスを見に行くこと!Loppis(ロッピス)とはスウェーデン語で「蚤の市」という意味。朝からスウェーデンのフリマ「ロッピス」へ、お宝を探しにでかけます。
地下鉄グリーンライン・ヒョートリエット(Hötorget)駅前のヒョートリエット広場では、毎日青空市場がオープン。野菜やキノコやベリーが並ぶマーケットはいつも活気であふれています。市場がお休みの日曜日はロッピスが開催され、大勢の人でにぎわいます。広場の前に建つのは、ノーベル賞授賞式が行われるコンサートホール(Konserthuset)。ノーベル賞の晩餐会が行われるストックホルム市庁舎(Stadshuset)を見学したあとに、ヒョートリエット広場を訪れるのもよいかも。
それにしても、Loppis(ロッピス)という言葉の響きが、可愛くてたまらない。これは「フィーカ」以来の感激。なんか意味なく「ロッピス!」とビックリマークをつけて声に出したくなる、ポップな感じ。日本でもこれから「ロッピス!」が流行ればいいのに。

ちなみに、お気に入りの買付け日記は、ストックホルムほか、コペンハーゲン、ヘルシンキ、パリ、ロンドン、バルセロナ、ベルギーなどを旅する HAY hutte(ハイ ヒュッテ)さんのヨーロッパ「蚤の市」シリーズがおすすめ!

2014. update.

Nordic Vintage

北欧ヴィンテージを見つけよう

憧れの北欧ヴィンテージ。美しい北欧の器に魅せられて、北欧好きになった人も多いはず。フィンランドにイッタラ(iittala)アラビア(ARABIA)があるように、スウェーデンには、グスタフスベリ(GUSTAVSBERG)ロールストランド(Rörstrand)があります。スティグ・リンドベリ(Stig Lindberg)ベルサ(Berså)マリアンヌ・ウエストマン(Marianne Westman)モ ナミ(MON AMIE)ように、女性をとりこにするスウェーデンの器たち。
10時開催のロッピスへはちょっと早めに到着。まだ人もまばらばヒョートリエット広場。おじさんたちが組み立てた台にテーブルクロスを広げて、骨董品の品々を並べてゆきます。北欧ヴィンテージといっても、そもそも物の価値がわからない私。本物かニセモノかの見分けもつかないので、ベルサの葉っぱが1つ2つ見つかればいいなぁくらいに思っていたのですが………
ぎゃーー!!葉っぱが出てくる出てくるッ!え?あれは、リサのライオン!こっちはエリック・ホグラン!北欧ヴィンテージがざっくざく。あーッ!どうしよう、人がどんどん増えてきたー!買わなきゃ、買わなきゃ……!!

2014. update.

Souvenirs of Dalahäst

おみやげにダーラへスト

ロッピスでどんなにたくさんの北欧ヴィンテージを見つけても、もちろん、いっぱい買えるわけではありません。北欧雑貨店の買付け日記を見ても、割れものは特に大変そう。リンドベリのコーヒーカップがほしくても、お値段もなかなか。観光客がターゲットなので、ディスカウントもほとんどありません。でも、日本で買うよりはぜんぜん安い!半額くらいの印象かな。
エリック・ホグランのガラスベース、シグネ・ペーションのスパイスポットに、後ろ髪を引かれながら、「どうしてスウェーデンクローネ(SEK)をもっと両替しておかなかったんだ!」と自問自答しているうちに、他の誰かがサクサク買っていきます。お宝が戦利品というだけあって、蚤の市は戦場なのです。油断は禁物。いつ何時、背後から「それ、買います」の声が聞こえてくるかわかりません。
スウェーデンのおみやげでおすすめなのは、お馴染みの木彫りのダーラへスト(ダーラナホース)!手のひらにちょこっと乗るくらいの小さな馬から、大きな馬まで。カラーもいろいろ。ロッピスで見つかるダーラへストは色があせたり、耳がかけたりしているものもあるけど、そこがまた愛らしい。「幸運をもたらす馬」として、長い間スウェーデンのおうちの窓辺に飾られてきたことを思うと、私にとってはこれが、北欧ヴィンテージ。

2014. update.

Marianne Westman

初恋のマリアンヌ

タマネギ、赤カブ、ニンジン、エンドウ豆など、ポップな野菜が描かれたマリアンヌ・ウエストマンピクニック(PiCKNiCK)。ロッピスで見つけたピクニックの鍋に、一目惚れしてしまいました!傷もほとんどなく、鍋底には「Rörstrand」の刻印が。お値段は500SEK(約7,500円)……ほしい!店のおじさんも「どうだ?うちのマリアンヌは美しいだろう?」と鼻高々です。
スウェーデンのみんなが恋した、愛しのマリアンヌ。甘い初恋の思い出のような、マリアンヌピクニックを手に取ったその時です…………
パリーーーンッ!!手を滑らして、鍋のフタを落として割ってしまいました!地面に粉々に割れたフタの破片。それを拾い集めながら「おお、マリアンヌ……」と嘆き、悲しむ店のおじさん。どんなに誤っても、もう傷ついたマリアンヌは戻ってきません。様子を見ていた夫人は「かわいそうなマリアンヌ……」と目を背けます。とんでもないことをしてしまった私……。貴重な北欧ヴィンテージを割ってしまっただけでなく、スウェーデンの人びとの淡い恋心にも傷をつけたのです。もうロッピスどころではなくなってしまって……フタのないピクニックの鍋を買って、大事に抱えながらホテルに戻りました。
あのときはかなり凹みましたが、今ではフタのないピクニックの鍋を家で大切に使っています。できれば、これから先もずっと大切にしてゆきたいもの。私にとってはほろ苦い初恋の思い出ですが、フタがないことや、傷さえも、愛おしく思えるときがあります。店のおじさんが「これも持って行け」と鍋に入れてくれたバラバラのフタの破片。いつか金継ぎして、もう一度よみがえらせたい。

2014. update.

Iris Hantverk

イーリス・ハントヴェルク

中央駅へも歩いて10分くらいのヒョートリエットには、ショップやカフェがたくさんあります。ヒョートリエット広場の近くには最新の北欧インテリアが揃う人気のデパートプブ(PUB)があります。PUBは、スウェーデン生まれのハリウッド女優 グレタ・ガルボ(Greta Garbo)が、かつてアメリカに渡る前に働いていたというデパートなのだとか。ガルボの映画ではルビッチの『ニノチカ(Ninotchka)』が好き!「笑わない女優」と呼ばれていたガルボが、大笑いするシーンが印象的。
クングス通り(Kungsgatan)にある、スウェーデンで100年以上もの歴史を持つ老舗のブラシメーカー、イーリス・ハントヴェルク(Iris Hantverk)もぜひ行ってみてほしい!馬の毛やサボテン繊維など、天然素材にこだわったブラシの数々。皮もむけるベジタブルブラシや、きのこのブラシなど、いろんなカタチのブラシが並んでおもしろい。自分用に小さなテーブルブラシを購入。これは、テーブルに上に物を置いて撮影するときに活躍します。
ブラシの他にもスウェーデンのハンドクラフトや白樺のカゴ、雑貨がたくさん。おみやげに、スカンジナビアの木工職人たちによってつくられた、スカンジナビスク ヘムスロイド(Scandinavisk Hemslojd)のブレッドバスケットとバターナイフを購入。それから、『麻の大地』と呼ばれるスウェーデン北部の町ヴェクスボで生まれた、ヴェクスボ・リン(Vaxbo Lin)のリネンクロスを買いました。どれもスウェーデンらしさを感じる日用品。使えば使うほど、愛着がわいてきます。

2014. update.

Vete-Katten

ヴェーテカッテンでFIKA

スウェーデンのスイーツといえば、セムラ(semla)!スウェーデンの伝統菓子セムラとは、カルダモン風味のパンにマンデルマッサと呼ばれるアーモンドペーストと、まったく甘くないホイップクリームが入ったもの。見た目はシュークリームなのに、味はぜんぜん違うみたい。かつてスウェーデンでは、イースター(復活祭)前の40日間断食を行っていて、セムラは断食前に食べるごちそうだったそうです。
毎年2月になると「ストックホルムで1番おいしいセムラ」を決めるセムラコンテストが開催され、2014年、見事ストックホルム1位に輝いたのは「小麦粉の猫」という名前の老舗カフェ、ヴェーテカッテン(Vete-Katten)
初夏に旅したので、セムラは食べられませんでしたが、美味しいと評判のスウェーデン風シナモンロール、カネルブッレ(Kanellbulle)をいただきました。パールシュガーとシナモンの香り、香ばしさがマッチした上品な味。ヴェーテカッテンは、イーリス・ハントヴェルクのすぐお隣にあり、フィーカ(FIKA)におすすめのカフェです。
ちなみに、その他のスウェーデンの伝統的なお菓子といえば、プリンセスケーキ(Prinsesstårta)や、「掃除機」という名前のダムスーガレ(Dammsugare)などがあります。謎のダムスーガレは、マジパンに包まれたリキュールの効いた緑色のお菓子だとか……なんだか、とっても気になります。

2014. update.

イーリス・ハントヴェルク

Iris Hantverk

スウェーデンで100年以上もの歴史を持つ老舗のブラシメーカー。職人の手作り品を扱う生活雑貨店。
http://www.irishantverk.se

ヴェーテカッテン

Vete-Katten

ストックホルムで人気の老舗カフェ。もともとはパン屋さん。セムラやカネルブッレが美味しい。
http://www.vetekatten.se

はじめての北欧旅行・旅メモ

北欧の基本情報。旅のプランニング、準備。フライト、アクセス。お役立ちリンク集。 >>more

セーデルマルム 2

セーデルマルムにコーヒーとキャラメルの香り。SOFOとホンシュトゥールへ。 >>more

アスプルンドの森の十字架

緑あふれるランドスケープ。グンナール・アスプルンドの世界遺産、森の墓地。 >>more

グスタフスベリ陶磁器博物館

グスタフスベリ陶磁器博物館へ。リンドベリの器と、リサ・ラーソンの猫。 >>more