北欧フィーカ|デンマーク・コペンハーゲンの旅|パステルブルーの海。ベルビュー・ビーチからスーホルムへ。|Scandinavian fika.

デンマーク・スウェーデン・フィンランド、北欧デザインの旅。

パステルブルーの海。ベルビュー・ビーチからスーホルムへ。

コペンハーゲンから北へ。中央駅から、グレーラインの郊外列車Re に乗って20分。クランペンボー(Klampenborg)駅に到着。
ここは、アルネ・ヤコブセン(Arne Jacobsen)が一大リゾートプロジェクトを手がけた「ベルビュー・ビーチ」。パステルブルーの海に、白いビーチ。シアターやレストラン、リゾートマンションが並び、20世紀初頭という時代を忘れさせるほどのモダンな建築群が今も輝いています。
きっと、北欧デザインをめぐる誰もが、あの監視塔から見るデンマークの海を想像したはず。

ヤコブセンに出会う旅は、湖のほとりの小さな町「スーホルム」までつづきます。

□写真左/ シアターに隣接したレストラン・ヤコブセン(Restaurant Jacobsen)のテラス


Bellevue beach

ベルビュー・ビーチの監視塔

ヤコブセンがデザインしたベルビュー・ビーチ(Bellevue beach)の監視塔。ライトブルーの3本ラインがかわいい。コペンハーゲン中央駅(København H)から郊外列車Re に乗って約20分(エストー(S-tog)は約30分)。クランペンボー(Klampenborg)駅を降りるとすぐ、白い砂浜と青い海が広がってくる。日本のビーチで例えるなら、沖縄ではなく湘南由比ケ浜。リゾートビーチではなくて、みんなの海水浴場といった感じ。ヤコブセンの監視塔は思ったよりも小さくて、サビや落書きがあったけれど、なんかなごむ。初めてなのに、なつかしい感じがするのはなぜ? 子供から老人まで愛されるビーチ、愛されるデザイン。グッドデザインはいつも、ナチュラルに景色の中に溶け込んでいます。

2010. update.

Bellevue Teatret

ベルビューシアター&レストランヤコブセン

道を挟んでビーチ向かい側に建つヤコブセンの劇場(写真右)ベルビュー・シアター(Bellevue Teatret)。白い建物の角に丸みがあるように、大胆な曲線を用いてデザインされています。ゆらめく波のような客席に、星空が眺められる開閉式の天井。今でも上映会が催され」、予約をすれば見学もできるそう。おとなり(左)が、ヤコブセン好きのオーナーが経営しているというレストラン・ヤコブセン(Restaurant Jacobsen)。テーブルにはセブンチェアやスワンチェア、インテリアからカトラリーにいたるまで、すべてヤコブセン・デザイン。伝統的なデンマーク料理が味わえ、夏は潮風の心地よいテラス席、冬は暖炉とアンティークランプがあたたかい店内での食事がおすすめだとか。ヤコブセンファンにはたまりません!

2010. update.

Pastel blue

ビーチバレーもパステルブルー

砂浜と海を思わせるホワイトとパステルブルーのストライプ。ベルビュー・ビーチの監視塔と同じこのデザインは、海水浴場のいろんなところで見つけられます。案内看板や更衣室、ビーチバレーのポールにも! スウェーデンの国旗もそうだけれど、北欧独特のこのブルーが好き。スカイブルーでもターコイズでもない、やさしいブルー。北国なのに冷たい感じがしない、あたたかくて、心がほっとなる絶妙な色合い。シンプルでつつましい中にも、暮らしに明るさがあるのは、素敵な色に囲まれているからだと思う。小さな女の子からおばあちゃんまで、花柄のワンピースが似合う北欧って素晴らしい。

2010. update.

Enjoy the sunshine

太陽の日差しをいっぱいに

ビーチでは海水浴よりも、日向ぼっこや、芝生の上でランチしている家族や学生が多かったです。海で遊ぶのは子供たち。大人は開放的な海の景色を楽しみながら、太陽の日差しをいっぱいに浴びて、短い夏を感じています。出発前に、ベルビュー・ビーチを訪れた女性のブログを読んでいたら、「みんな、服着てなかった」とコメントがありました。「目のやり場に困った」とも。服を着ていない! そんなオープンなビーチなのか!といろいろ想像しましたが、服着てました、ちゃんと。そしてビーチで見たのは、トップレスの女性ではなく、ヌード全開のおじいちゃんたちでした。ここは露天風呂じゃあないのよ。みなさん、撮影は十分に注意しましょう。

2010. update.

Bellavista

集合住宅ベラヴィスタ

駅から海に向かうと最初に見えてくる白い箱の並べたような集合住宅。1934年竣工のベラヴィスタ(Bellavista)。ドイツのバウハウスや建築家ミース・ファン・デル・ローエ(Mies van der Rohe)から多大な影響を受けたといわれる初期のヤコブセンの代表作。どの家からもオーシャンビューの美しい湾が眺められて、となりの壁に挟まれずに開放感のあるバルコニーがとれるように、各部屋を斜めにずらして設計されているとか。30代前半の若き建築家がつくったと思えないほど、気品あふれる大人のリゾートマンションでした。ああ、こんなところに住めたら幸せ。

2010. update.

Søholm I

ヤコブセンも暮らしたスーホルム

ベラヴィスタの隣に建つ、屋根の傾斜が美しいレンガ造りのテラスハウス、スーホルム(Søholm I)。「スーホルム」とは、デンマーク語で“湖のほとりの小さな町”という意味。ヤコブセンが最も愛した建築のひとつといわれ、晩年は海がいちばんきれいに見える部屋で暮らしたそうです。
スーホルムから海岸沿いの道を南へ15分ほど歩けば、巨大なアリンコチェアのようなフォルムの世界一有名なガソリンスタンド、テキサコ・サービス・ステーション(Texaco Service Station)があります。今はアイスクリーム屋さんになっているとか。大きな円形の屋根が、若きヤコブセンが描いた「未来の家」をイメージさせます。

2010. update.

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