
森と湖につつまれた国、フィンランド(Finland)。国土の3分の1が北極圏に位置し、北部のラップランドでは、夏は太陽は沈まず、冬は太陽が昇らないとか。それでも、夜空にはオーロラが舞い、クリスマスにはサンタクロースがやってきます。
アラビア、イッタラ、マリメッコ、アアルトのスツール……白夜の夏が過ぎ、長い冬が来ても、フィンランドデザインが暮らしに明るい灯をともしてくれます。
いつか、いつかと想いをつのらせ、それでも手が届きそうで届かない。遠い北欧の、いちばん近くの国。
あの森が見たい。湖が見たい。ベリーを摘んで、自然に体をあずけたい。
だいじょうぶ。「ゆったり」と「のんびり」が好きなこの国は、きっとあなたを待っていてくれます。
さあ、ムーミントロールのしっぽを追いかけて、夢のフィンランドへ!
□写真左/ 作曲家ジャン・シベリウスのモニュメントが輝く、シベリウス公園(Sibeliuksen Puisto)
フィンランド共和国
スカンジナビア半島の内側、バルト海の一番奥に位置するフィンランド。東にロシア、西にスウェーデン、北はノルウェーと国境を接し、フィンランド湾を挟んだ南にはエストニアがあります。北緯60度から70度にわたり南北に細長い国の3分の1は北極圏内に位置し、国土の65%が森、10%が湖沼と河川からなるため、「森と湖の国」と呼ばれています。
フィンランド語の国名はスオミ(SUOMI)。
>> フィンランド共和国について
◇首都= ヘルシンキ(Helsinki)
>> フィンランド・ヘルシンキ 地図
ことば
公用語はフィンランド語とスウェーデン語ですが、みんな英語も話せます。
地名や駅名なども、 フィンランド語とスウェーデン語の2種類があります。
時差
日本との時差はマイナス 7時間。サマータイムのときはマイナス 6時間。
スウェーデン・デンマーク・ノルウェーとは、1時間の時差があるため移動の際は注意しましょう。
ヘルシンキ 夏の平均気温(℃)
5月 / 9.9 ℃ 7月 / 16.6 ℃
6月 / 14.9 ℃ 8月 / 15.0 ℃
>> ヘルシンキ 今日の天気
通貨
・ユーロ(EUR)
・略号は€ (EURO、EUR)
・補助単位 セント(CENT) €1=100CENT
・1ユーロ=1€ = 約130円
(※2013年6月 現在)
>> フィンランドの基本知識 もっと詳しく
フィンランドの首都ヘルシンキは、バルト海東部、フィンランド湾に面した小さな半島に位置し、緑豊かな森と海岸線に彩られた「バルト海の乙女」とうたわれる美しい街です。
のどかな公園や水辺の景色だけでなく、ヘルシンキはハイテク先進国フィンランドの中心として機能するモダンな都市であり、2012年にワールド・デザイン・キャピタル(WDC)に選ばれた世界デザイン都市でもあります。
見どころは、ヘルシンキ大聖堂やカウパットリ(マーケット広場)。「イッタラ」「マリメッコ」「アルテック」などブランドショップがひしめくエスプラナーディ通り。街の中心部が約2km四方にまとまっているコンパクトなヘルシンキは、のんびり気ままに歩きながら観光を楽しめます。
そして、旅人の強い見方トラムに乗れば、ハカニエミ・マーケットホールやアラビア工場、アアルト自邸もまわれます。メトロに乗って、マリメッコ本店の工場見学や社員食堂のランチも魅力的。世界遺産のスオメンリンナ要塞はぜったいに外せません!
>> フィンランド政府観光局のサイト(日本語)はこちら
<2013 フィンランドの旅>
ヘルシンキ1日目(火曜日)
▶【シリアライン】でバルト海クルーズ。ストックホルムからヘルシンキへ。9:55着。
◯ アアルト自邸とアアルト・アトリエ
◯ ヘルシンキ大聖堂
◯ マーケット広場
◯ エスプラナーディ通り
◯ アカデミア書店
・ソコスホテル・ヴァークナ 宿泊
ヘルシンキ2日目(水曜日)
◯ アラビア・ファクトリー
◯ ハカニエミ・マーケット
◯ スオメリンナ要塞
ヘルシンキ3日目(木曜日)
◯ シベリウス公園
◯ テンペリアウキオ教会
◯ フィンランディアホール
◯ ヴァンター空港
▶【フィンエアー】で17:15発、日本へ出発。
「フィンランド人と日本人は似ている」そうです。……えっ!? どこが?どのへんが?
例えば、フィンランド人も日本人もサウナが大好き!「サウナ(Sauna)」は実はフィンランド語でフィンランド発祥。フィンランド式サウナは、焼け石に水をかけ蒸気で体を温めます。それから白樺の木を束ねた伝統の「ヴィヒタ」で体をたたいてマッサージします。フィンランドのサウナは日本の温泉と同じように、みんなの憩いの場であり、社交場なのです。
共通点は他にもあります。フィンランドも日本もテクノロジー先進国だということ。そして、部屋の中では靴をぬぐ習慣があります。性格はおおらかで、おとなしくて、シャイな人が多いとか。不思議とフィンランドに親近感がわくのは、そういう理由があるからかも。
「自然のもの」と「シンプルなもの」を大事にするフィンランド人。私たちがこんなにも、フィンランドの暮らしやデザインに魅かれるのは、日本にも同じような文化があり、同じような価値観を持っているからかもしれません。
2006年に公開されてから今もなお、女性たちをとりこにする映画『かもめ食堂』。夏のヘルシンキとヌークシオ国立公園で撮影された、群ようこさん原作の映画には、北欧のキッチンウェアやファッション、ユーモラスで喜びに満ちた暮らしが、ゆるやかな時の流れとともに描かれていて、何度観てもときめきます。
映画の舞台となったヘルシンキの「カフェ・スオミ」には、『かもめ食堂』のロケ地をめぐる日本人観光客が毎日のようにがたくさん訪れるそうです。みんな、カフェ・アアルトで『ガッチャマン』を口ずさみ、カフェ・ウルスラのテラスで優雅にお酒をたしなむのだそうです。
ある人が「『かもめ食堂』はエヴァーグリーンな映画だ」といっていたけれど、本当にそう思う。時代を超えて、いつまでも色あせることのない、新緑のきらめきような素敵な映画。
Visit Finland
美しいフィンランドの風景写真や動画でつづられたフィンランド政府観光局のサイト(日本語)
http://www.visitfinland.com/ja/