北欧フィーカ|イイダ傘店10周年記念 日傘・雨傘 アーカイブ展「平成二十七年 秋」|日本・Made in Japan|Scandinavian fika.

デンマーク・スウェーデン・フィンランド、北欧デザインの旅。

イイダ傘店 10周年記念。日傘・雨傘 アーカイブ展、秋。

平成二十七年 春からはじまったイイダ傘店 10周年記念「日傘・雨傘 アーカイブ展」。イイダ傘店の歴代の傘が集まるアニバーサリー展は、季節がめぐり秋へ。憧れの傘の下で夢心地になった、あの傘展がふたたびやってきたのです。30種類以上が並ぶ日傘・雨傘は、すべて春とは違うラインナップ。
押花、花タイル、ヤブカラシ、ポピー、ヒュッテ、スワン、おでん‥‥‥

イイダ傘店の10年の夢のつづき。
平成二十七年、秋の「日傘・雨傘 アーカイブ展」へ。

□写真左/ ちぎった色紙の形のフェルトがくっついた「いろがみ」の日傘(2012年 発表)

>> イイダ傘店の過去の展示会の模様と合わせてご覧ください。

10th Anniversary

10周年と栗の木

2015年(平成二十七年)、10周年を迎えた イイダ傘店。今年の春からはじまった「イイダ傘店 10周年記念 日傘・雨傘 アーカイブ展」は、季節を変えて秋の展示受注会に。すーっと清らかな風がひんやり体を包むと、季節のうつろいとともに、心模様も秋色に染まります。新しい服を着て出かけたくなるように、新しい傘を見つけにゆきたくなるのです。
表参道から青山の骨董通りを歩く途中に、ポツポツと降りはじめてきた雨。雨も、雨の匂いも好きじゃなかったのに、イイダ傘店と出会ってからすっかり変わってしまいました。こんな雨の日は、骨董通りは「傘通り」になって、みんなイイダ傘店の雨傘をさして、しっとり人が行き交えばいいのにな。そうしたら、きっと「青山傘通り」は東京の新名所になるな。そんなことをひとり妄想しながら、たどりついたライトボックススタジオ青山
春展に続く「アーカイブ展」は、イイダ傘店の30種類以上もの歴代の傘の中から好きな傘を選べる、10年に1度のぜいたくなオーダー会。にぎわう展示会場に一歩足を踏み入れると、ほぐし織りの『栗の木』の雨傘が花ひらいていました。栗のイガイガから飛び出した、ふっくらとした栗の実。10年の月日を経て、イイダ傘店は実りの季節を迎えたのです。

2015.10. update.

Archive Exhibition

ニチニチと、秋のアーカイブ展

10年前の平成十八年からはじまったイイダ傘店の展示受注会は、春の日傘展と秋の雨傘展の年2回、新作の傘とテキスタイルを発表してきました。その傘展でお披露目されるのは、新しく生まれた傘。ちぎった折り紙で原画をつくったグリーンの『ポピー』の雨傘をメトロの広告で見たときも、『クロワッサン』や『角食』のパンの傘があることを知ったときも、過去に発表された傘だけは、どんなに恋しくとも、これまで手にとって見ることはできなかったのです。
10年間の傘が集まる「日傘・雨傘 アーカイブ展」。唯一悩ましいことは、これだけ素敵な傘に囲まれたら1本なんて選べないということ!本や WEBで見たことがある傘でも、ふれてみるとぜんぜん違う。デザインや色だけじゃなく、傘のカタチやふくらみ、生地の感触や張り、手元に伝わる心地よい重み、傘の裏側‥‥1本1本個性がまるで違う。傘ひとつひとつが、傘作家・飯田さんの子どもや家族だとしたら、10年経った今もなお、彼らはすくすくと育っているということ。
道端に咲く日々草のイラストをデザインした初期の日傘『ニチニチ』(平成十九年春 発表)。ずっと前から知っているのに、9年前よりも可憐に見えるのはなぜでしょう。「美は、細部に宿る」というけれど、傘もまた、その美しさを閉じた布の奥に秘めているのです。

2015.10. update.

hana tile

押花 と 花タイル

草木や花に水をやるように、植物をモチーフにした雨傘は、雨の日がもっともっと楽しくなります。『イイダ傘店のデザイン』の本の表紙にもなった『森の花』や、ブルーの『あじさい』、鮮やかな黄色の『ヤブカラシ』。会場には大きな『押花』の原画が展示されていました。1つ1つ本物の押花をつくってから絵を描いたという押花のデザインは、レインコートや防水のリュックサックにもなった人気のテキスタイル。なんと『押花』が発表された平成二十三年秋の案内状には、1通1通本物の押花が封入されていたのだとか!
春のアーカイブ展ではスタジオにはポラロイドの思い出の写真が飾られていましたが、秋展では10年間の傘展の案内状が展示されていました。紙もの大好きな人にはたまらない、イイダ傘展の案内状。傘の布チップがついたスケッチブック風の『ヒュッテ』や、紅茶染めのしわしわの『ハナミズキ』、2枚重ねて日に照らす『こもれび』など、どれもこだわりぬいた作品。中でも『花タイル』の案内状をはじめて見た時の感動は忘れません。小さな花のタイルのカードがうっすら透けるグラシン袋の封筒に入っていて、封をあけたくないほど愛らしかった。今回はじめて『花タイル』の雨傘をひらいたけど、これはもう閉じたくないくらい可愛い!このままずっと、花のタイルがちりばめられた傘の世界にひたっていたい。

2015.10. update.

dia parasol

傘のつぼみ

誰もが知ってる傘のカタチ。子どもの時からずっと使っているし、簡単なイラストだってすぐに書けちゃう傘のシルエット。でもでも、みんな同じように見える傘のカタチにも、人の体と同じように、すらりとしたスマートさや、丸みを帯びたふくよかさがあるのです。
綿と絹をざっくり織り込んで、やわらかい風合いに仕立てたジャカード織りの『ダイヤ柄』は、ぷっくらとしたつぼみのような日傘。赤青えんぴつをモチーフにした『色えんぴつ』の雨傘は、すらりとスマートな大人の雰囲気。ある日突然、空から色紙が降ってきて、そのまま傘にくっついちゃったような『いろがみ』の日傘もユニークで個性的。どれもチャーミングで、簡単なイラストではあらわせないような傘たち。
イイダ傘店の展示会がすばらしいのは、こんなにも傘があふれる世の中で、これまで見たこともないような傘に出会えるところ。知っているようで知らない、ほんものの傘。わかっているようでわかっていない、傘の世界。たくさんの人が傘を手にとって広げるたびに、つぼみがひとつ、またひとつと花ひらいてゆくように見えた傘展。ほほえみに包まれて、秋の日に咲く、傘の花のきれいなこと。

2015.10. update.

irojima

しましま、いろいろ

春のアーカイブ展で、『朱子縞』の傘にすっかり心を奪われてしまった私。縞模様は星の数ほどあるけれど、縞にもいろんなものがあるのです。イイダ傘店の定番『ストライプ』も『バーバー』も、しましま。でも今回初めて出会ったしましまは、ただのしましまではなく、しましま、いろいろ、なのです。ジャカード織りの『色縞』の日傘は、ベージュのリネンの経糸に、差し色でいろんな色のいろんな糸が織り込まれています。このシックなようでポップな感じが素敵。心をくすぐります。『朱子縞』もいいけど、『色縞』もいいな。
会場には新作の傘柄グッズもいっぱい。ポストカードやレターセットの隣には、手帳としても使える2016年のカレンダー、イイダ傘店オリジナルのご祝儀袋もありました!『こもれび』に『めん棒』のハンカチ。人気のポーチやヘアターバン、三角のコマバッグ。冬のアイテム、『花タイル』と『おでん』のウールのマフラーも新登場!
会場の入り口には窓飾りのような、ひし型の香り袋『サシェ』が飾られていました。ポツポツと降り出した雨のしずくが窓ににじんでも、サシェの『傘おじさん』は、なんだか楽しそう。

2015.10. update.

foodmood

フードムードのおやつをどうぞ

秋のアーカイブ展ではイイダ傘店10周年を記念して、なかしましほさんの「food mood」のお菓子BOXを限定発売!「ほぼ日」でも人気のフードムードのお菓子は、バターは使わずに菜種油を使って作っている、体にもやさしい ごはんのようなおやつ。コラボのお菓子BOXは、3種類から選べるイイダ傘店のオリジナルBOX。おやつを食べちゃったあとの箱の使い方も楽しみのひとつ。
「ほぼ日」といえば、この秋発表された『ほぼ日手帳2016』のラインナップに、なんと「イイダ傘店」の『あじさい』『スクランブル』のジッパーズのカバーが!傘のチャームも、雨のしずくの栞も可愛すぎる!慌ただしく人が行き交う、雨の日のスクランブル交差点を描いた『スクランブル』の雨傘は、アーカイブ展でもみんなの注目の的。

東京会場と京都会場のアーカイブ展の間には、手紙社さん主催の『もみじ市2015』にも参加したイイダ傘店さん。傘のコマをつなぎ合わせた傘柄タープの下で、小さな青空傘店がオープン。傘柄グッズのほかに、イイダ傘店の「だるまブローチ」のガチャポンも発見!金のダルマ、当たった人いるのかな?

イイダ傘店の傘から広がる世界は、見て、さわって、食べて、つづってと、楽しさは広がるばかり。もしかしたらこれからは季節だけでなく、毎日の天気や空模様で、みんな、一日一日の傘を選ぶ日が来るのかもしれない。『スクランブル』のような、晴れやかな傘の海が広がる日が来るのかもしれない。イイダ傘店の、新しい10年の門出を祝って。おめでとう!

2015.10. update.

イイダ傘店

IIDA KASATEN

傘作家・飯田純久さんがつくるオリジナル傘ブランド。年2回、日傘と雨傘の展示受注会を開催。
http://www.iida-kasaten.jp/

ありがとう!

春のアーカイブ展につづき、イイダ傘店の10周年をお祝いできたこと、とても嬉しいです。イイダさん、ハヤセさん、タカヤマさん、ありがとうございました!傘展の特集をさせていただいてから、早いもので3年が過ぎようとしています。イイダ傘店さんの実りあるこの3年を、作り手のみなさんのそばで見せていただけたことは大きな喜びです。本当に、本当にありがとう。

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